ヨコハマポートサイド地区の未来とアート&デザイン
ー シンポジウム・横浜市と愛知県における事例から考える都市の理想 ー
開催趣旨
ヨコハマポートサイド地区は「アート&デザインの街」を基本コンセプトとして、住宅・業務・商業・サービス・文化などの施設の集積をはかり、個性豊かな質の高い街づくりを目ざしてきましたが、開発から約30年が経過し、これまでの取り組みを振り返るともに、今後のまちづくりについて考える時期にあります。
横浜市では文化や芸術、デザインの持つ創造性を活かし、クリエイティブな拠点の創出や積極的なアーティスト支援など、魅力あふれる都市創りのための取り組みを進めてきました。また横浜市では、国際的な現代アートの展示会である横浜トリエンナーレが2001年以来、3年おきに開催されています。
今回、国際芸術祭2022の開催を通じて文化芸術の活性化による地域の魅力と付加価値の向上を図る愛知県から、国際芸術祭「あいち」組織委員会会長の大林剛郎氏をはじめ関係者をお招きし、プレゼンテーションとディスカッションを通じて、ヨコハマポートサイド地区になぜ、アート&デザインが必要なのかを考えます。

主催:ヨコハマポートサイド街づくり協議会
監修:岩渕潤子(青山学院大学客員教授)
助成:公益信託ヨコハマポートサイドまちづくりトラスト(アート&デザイン部門)

■開催日時・会場
   日時:2022年7月2日(土) 13時30分〜16時30分
  会場:横浜クリエーションスクエア(横浜市神奈川区栄町5−1)
 参加自由、参加無料(定員 100名) 
 
 

プログラム
 
(1)開会のあいさつ(13時30分〜13時35分)
 
二ノ宮正光氏(ヨコハマポートサイド街づくり協議会会長、株式会社KTグループ代表取締役副社長)
 
(2)プレゼンテーション(13時40分〜14時20分)
   横浜・愛知の「アートとまちづくり」について
 
スピーカー
秋元康幸氏(横浜国立大学・横浜市立大学客員教授)
吉田有里氏(アートコーディネーター/名古屋芸術大学准教授)
 
(3)鼎談(14時30分〜15時20分)
   これからの創造都市に求められるアートの役割 
   ~ポートサイドの目指す未来に向けて〜
 
スピーカー
大林剛郎氏(国際芸術祭「あいち」組織委員会会長、株式会社大林組代表取締役会長)※オンライン出演
上山信一氏(慶應義塾大学総合政策学部教授、愛知県政策顧問、大阪府市特別顧問)
片岡真実氏(国際芸術祭「あいち2022」芸術監督、森美術館館長)※オンライン出演
モデレーター:岩渕潤子氏(青山学院大学客員教授)
 
(4)パネルディスカッション(15時30分〜16時30分)
   これからのポートサイド地区のアート&デザインを考える
 
スピーカー
秋元康幸氏(横浜国立大学・横浜市立大学客員教授)
三輪律江氏(横浜市立大学大学院都市社会文化研究科教授)※ビデオ出演
及位友美氏(株式会社ボイズ チーフディレクター)
竹森正樹氏(一般社団法人ポートサイドA&Dストリート代表理事)
浦山大介氏(横浜市都市整備局 横浜駅・みなとみらい推進課長) 
 
モデレーター:岩渕潤子(青山学院大学客員教授)
 

SPEAKER PROFILE
 
ヨコハマポートサイド街づくり協議会会長
株式会社KTグループ 代表取締役副社長
二ノ宮 正光 氏


株式会社KTグループ 代表取締役副社長
※ 株式会社KTグループはポートサイド地区内にあるmyXビルに本社と店舗を構える「神奈川トヨタ自動車株式会社」(1939年創業)の親会社です。
 

横浜国立大学・横浜市立大学 客員教授
秋元 康幸 氏
 

 
横浜国立大学・横浜市立大学 客員教授。横浜市役所入庁以来、都市づくりの仕事を中心に行ってきた。都市デザイン室長、創造都市推進部長などで、横浜都心部のまちづくりを推進してきた。また、ヨコハマトリエンナーレ2011では事務局長も務めている。2018年に横浜市を定年退職し、BankART1929内にUD-LAB(Urban Design Lab YOKOHAMA KAIKO)を開設しこれからの都市デザインの在り方を研究している。2022年6月よりBankART1929 副代表。
 
アートコーディネーター、名古屋芸術大学准教授
吉田 有里 氏


1982 年東京都生まれ、名古屋市在住。多摩美術大学大学院美術研究科博士前期課程芸術学専攻修了(芸術学修士)。2004年〜2008年BankART1929スタッフ。2009年〜2013年あいちトリエンナーレのアシスタントキュレーターとして、まちなか展示の会場である長者町エリアを担当。アートプロジェクトやフェスティバル、アートセンターにおけるコーディネート、企画、運営を専門とする。都市やまちをフィールドにしてプロジェクトを実践してきた経験から、社会とアートの関係をつなぎ、 表現者のための制作・発表の環境づくりを研究課題としている。2014年より、名古屋港エリアでのアートプログラム Minatomachi Art Table, Nagoya [MAT, Nagoya]共同ディレクター、アッセンブリッジ・ナゴヤ共同ディレクターをつとめる。
 

国際芸術祭「あいち」組織委員会会長
株式会社大林組代表取締役会長
大林 剛郎 氏
 
国際芸術祭「あいち」組織委員会会長。株式会社大林組代表取締役会長。公益財団法人大林財団理事長。慶應義塾大学卒業後、1977年、株式会社大林組入社。2009年会長に就任。森美術館理事、原美術館評議員、パリ・ポンピドゥー・センター日本友の会代表、英国テート美術館およびニューヨーク近代美術館(MoMA)のインターナショナル・カウンシル・メンバーを務める。
 

慶應義塾大学総合政策学部教授
愛知県政策顧問、大阪府市特別顧問
上山 信一 氏

 
慶應義塾大学総合政策学部教授。旧運輸省、マッキンゼー(パートナー)、米ジョージタウン大学研究教授等を経て現職。専門は公共経営。日本博物館協会評議員、あいちトリエンナーレあり方検討委員会副座長のほか東京都、大阪府・市、愛知県の特別顧問等を歴任。スターフライヤー等の社外役員、監査役等を兼務。京大(法)・米プリンストン大(修士)卒。著書に、『ミュージアムが都市を再生する』(共著、日経新聞社)『改革力』(朝日新聞出版社)等。

 
国際芸術祭「あいち2022」芸術監督
森美術館館長
片岡 真実 氏
 
photo by Ito Akinori 
 
国際芸術祭「あいち2022」芸術監督。ニッセイ基礎研究所都市開発部、東京オペラシティアートギャラリー・チーフキュレーターを経て、2003年より森美術館。2020年より同館館長。2007~2009年はヘイワード・ギャラリー(ロンドン)にて、インターナショナル・キュレーターを兼務。第9回光州ビエンナーレ(2012年)共同芸術監督、第21回シドニー・ビエンナーレ芸術監督(2018年)。 2014年から国際美術館会議(CIMAM)理事を務め、2020年より会長。
 

 
横浜市立大学大学院都市社会文化研究科教授
三輪 律江 氏

 

 
横浜市立大学大学院都市社会文化研究科・教授。博士(工学)。(株)坂倉建築研究所、横浜国大を経て2011年より横浜市大に。専門は建築・都市計画、参画型まちづくり、こどものための都市環境、環境心理学。複数自治体で建築審査会、都市計画審議会、住宅政策審議会、地域まちづくり審議会等の委員の他、まちづくりNPOの理事等も務める。代表編著に『まち保育のススメ(萌文社)』『孤立する都市、つながる街(日本経済新聞出版社)』他。第13回こども環境学会賞(論文・著作賞)、第14回日本都市計画家協会神奈川支部賞受賞。
 

株式会社ボイズ チーフディレクター
及位 友美 氏
 
株式会社ボイズ チーフディレクター、編集・執筆。慶應義塾大学美学美術史学専攻卒業。取手アートプロジェクト事務局、NPO法人アートネットワーク・ジャパンなどを経て、2012年よりフリーランスのコーディネーターとして横浜を拠点に活動。2015年よりグラフィックデザイナーの岡部正裕とともに株式会社ボイズ(voids)を立ち上げ、主に芸術文化やまちづくりに関わる媒体制作のディレクションや、編集・執筆などに携わる。 共著に『アートプロジェクトの現場で使える27の技術』 (発行:公益財団法人東京都歴史文化財団 アーツカウンシル東京、2017年)。
 

一般社団法人ポートサイドA&Dストリート代表理事
竹森 正樹 氏


1961 年台東区生まれ、横浜育ち。85年 多摩美術大学芸術学科プロデュース・ コース卒業。2015年 法政大学大学院公共政策学研究科修士課程修了:公共政策学修士(創造都市)/91年ヨコハマポートサイド地区A&D事業検討専門家委員会事務運営(~94年)。94年アート縁日 実行委員会事務局長(〜19年).08年ヨコハマポートサイド街づくり協議会A&Dコーディネーター(〜22年)街づくり協 議会広報誌、コミュニティ紙等の編集・発行、同公式webサイト管理運営、コミュニティ・イベントの製作など。
 

横浜市都市整備局 横浜駅・みなとみらい推進課長
浦山 大介 氏
 

 1992年度に建築技術職員として横浜市役所に入庁。みなとみらい21地区、関内・関外地区、横浜駅周辺地区、東神奈川臨海部周辺など横浜都心臨海部各地区のまちづくりを歴任。開発プロジェクトの企画・事業推進、施設管理、企業誘致、エリアマネジメントなどまちづくりへの関わり方は多岐にわたる。現在はヨコハマポートサイド地区を担当し、街づくり協議会の事務局を務めるなど、企業や住民の方々と協働しながらまちづくりに取り組んでいる。
 

MODERATOR PROFILE

 

青山学院大学客員教授
岩渕 潤子 氏

 
青山学院大学客員教授、アグロスパシア(株)取締役・編集長。カリフォルニア美術工芸大学、カリフォルニア美術工芸大学大学院修士課程修了、ニューヨーク、ホイットニー美術館給費研究員、英国エセックス大学大学院博士課程修了。静岡文化芸術大学准教授、慶応義塾大学教授を経て現職。著書に『ニューヨーク午前0時 美術館は眠らない』(朝日新聞社)、『億万長者の贈り物』(日経新聞社)、『美術館の誕生』(中公新書)、『美術館で愛を語る』(PHP新書)、『ヴァティカンの正体』(ちくま新書)ほか多数。