ヨコハマポートサイド街づくり協議会 since 2017-12-13

 

アート縁日 1994 →

 
アート縁日も今年(2019年)で28回目の開催ということになります。1994年と96年は一年に,年に2回の開催でしたから2019年で26年目ということになります。
  現在は、アート・フリーマーケットなどという名称で一般化している、このイベントも、アート縁日開催当初は、まだ一般にほとんど知られていない状態にありました。そうしたことから出展を希望されるみなさんからのお問い合わせも、そのほとんどが「いったいどういうイベントなのか」ということでした。

  当時、現在以上に「作品は鑑賞させてもらうもの」で、美術館やギャラリーは、まだまだ敷居が高い場所でした。音楽などでは、すでにアマチュアのバンド活動も盛んになっていましたが、アートやデザインは日常的な市民生活ともっと遠いところにありました。アート縁日は、そうした造り手と受け手の「距離」を近づけることはできないかということから企画されたイベントです。アート縁日という名称は「アートと縁結びができる日」あるいは「アートで縁結びができる日」という意味合いから名付けられたものです。しかしながら、そうした「イベントの企画意図」をなかなか上手く伝えられずにいました。 
 
 
このページ上部にあるモノクロの写真は第1回アート縁日の会場を写したものです。背景,左手から中央に見えているのはロア弐番館の建物。ここは現在、栄・本町線という道路になっている場所です。当時はまだ道路としての利用は始まっておらず、「将来道路になる空き地」のような状態になっていました。その空き地を特別に借用してアート縁日が始まったというわけです。
 
第1回の開催に参加してくださったのは100名ほどの出展者の方でした(現在のように公募制ではなく、数名の専門家の方に出展者の推薦をお願いしていました)。しかし,なかなか盛況という状況にはなりませんでした。初期の開催では、出展される方にも、また来場者のみなさんにも、どことなくぎこちなさがあったように記憶しています。
 
一方、主催者側も、このイベントの楽しみ方を上手く伝えられずにいました。
 
しかし、3回、4回と開催を続けていくうちに少しずつ状況が変化し始めました。あいかわらず、主催者側は、このイベントの楽しみ方も上手く提案できなかったのかもしれませんが、その間、出展者の方や来場者の方が、それぞれにこのイベントの楽しみ方を見つけてくださったのだと思います。そして、この頃から、アート縁日は企画段階では予想されていなかった方向に成長していくことになります。